愛育病院での入院の体験

愛育病院にて、麻酔分娩で出産しました。出産当日から母子同室で始まる24時間子育て。入院生活が始まって身に染みてわかったのことは、出産はゴールでは無くスタートだということ。産んだ当日から、やることがたくさんあるのです!入院中は赤ちゃんのお世話と自分の体の回復だけに専念できるので、赤ちゃんに関してわからないこと、特に授乳のことなど、入院中にどんどん助産師さんに聞いて教えてもらうことをお勧めします。愛育病院での入院生活の経験をまとめました。

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赤ちゃんに対面、入院生活(育児)が始まる

麻酔分娩を終えて2時間くらいLDR室で休ませてもらったあと、助産師さんが車椅子で入院部屋まで連れて行ってくれました。部屋に行くと、先に新生児室から赤ちゃんをピックアップしていた夫と姉が、赤ちゃんが乗ったコットをコロコロと押しながら部屋にきました。ここでやっと赤ちゃんのお顔をしっかり見て、ゆっくり抱っこすることができました。

部屋:室料なしの4人部屋から一泊7万円の特別室まで

部屋の希望は、出産後に聞かれます。その時の空き状況によっては、希望通りにならないこともあるそうです。

私は追加料金の無い4人部屋を希望しました。部屋には、4人でシェアする洗面台が一つあり、ベッドのスペースはカーテンで仕切られています。テレビと冷蔵庫はそれぞれのスペースに一台ずつあります。トイレは部屋のすぐ横に、シャワーやお風呂も同フロアにあります。

4人部屋のメリットは追加料金が無いことです。それに対してデメリットは、母子同室であるため、自分の赤ちゃんが泣くと同室で寝ている方に気を使うこと、同時に他の方の赤ちゃんが夜中にギャン泣きして自分が眠れないことがある、ということです。ただ、これは部屋をシェアする人同士、お互い様なので、数日の辛抱だと思えば大したことないかもしれません。また、個々のスペースは狭いので、来客対応はできません。誰かが会いに来た時はデイルームという共有スペースを利用します。

個室は4タイプあり、料金が高くなるほど設備や備品が充実します。来客を自分の部屋でゆっくり迎えたい、他の人の音や赤ちゃんの泣き声が無いところで体を休めたい、赤ちゃんとのんびり過ごしたい、という方は個室が良いのかと思います。

助産師さん:担当は毎日、日・夜で変わる

入院生活は、助産師さんのサポートなしでは成り立ちません。助産師さんが、授乳の指導や母子の体調チェックをしてくれます。担当の助産師さんは毎日、日勤と夜勤で変わり、変わるたびに、挨拶に来てくれます。

最初の助産師さんからは入院中のスケジュールや赤ちゃんのお世話の仕方の説明を受けます。そして一緒にトイレに入ります!悪露の様子、傷口のケアの仕方を教えてもらうためです。これを済ませるまでベッドから降りないように言われました。

当たり前のことですが、助産師さんのタイプは様々で、親身になって相談に乗ってくれる方もいれば、最小限のみの対応という感じの方もいました。また、ベテランっぽい方も若い方もいます。

授乳:自分の方針を決めて、助産師さんのサポートを仰ぐ

出産が大変だということは良く聞くのに、授乳もまたとても難しいし大変だということは、誰からも聞いたことがなかった気がします。

私は授乳について知識不足でした。3日目くらいまで、ほとんど母乳が出ない、赤ちゃんも飲む気なし、というペースだったにもかかわらず、のんびりと過ごしていました。母乳が出なくても3時間おきに乳首のマッサージをするように最初に言われましたが、聞き流していました。たまたま3日目に当たった助産師さんが母乳に厳しい方で、「このままじゃ今後も母乳が出にくいままですよ!」と注意に近い指導を受け、さらには「母乳をあげるつもりがないのならこのままでも良いですけど」と見捨てられそうになり、「母乳、できるならあげたいです」というと、その場で赤ちゃんの首をガシッと掴んで上手く乳首にくわえさせてくれました。この助産師さんのおかげで、以降授乳の仕方がわかったし、3時間おきどころか泣いたら授乳を繰り返さなきゃいけないんだ、と知りました。

母乳が出なければ出るまで待ってみようかな…赤ちゃん泣かないし起きないから良いか…そんなテンションでいた私は、このスパルタ助産師さんが担当についていなかったら退院後もっと苦労していたかもしれません。

愛育病院は母乳育児を推奨していて、指導も厳しいと聞いていましたが、実際はとても柔軟で、本人の方針に寄り添うという感じでした。だからこそ、自分が母乳のみで育てたいのか、混合にするのか、ミルクのみにするのか、方向性を考えておくことは重要です。私のケースからも言えることですが、助産師さんによって授乳に対する考え方や厳しさが異なるからです。自分がどうしたいのか助産師さんに伝えられれば、それに沿ってサポートしてもらえます。

全体として乳首から母乳を飲ませることだけに徹底している雰囲気はありませんでした。授乳室では、多くのお母さんが母乳が足りない時はミルクを追加で飲ませたり、搾乳機を使ってみたりと、個々で自由にやっているという印象でした。

*入院中は前明きパジャマが数セット必要です。入院棟、特に新生児室は暑いんです!ジェラートピケのパジャマラインにはネグリジェタイプも前明きタイプもあります。ちなみに愛育の入院持ち物リストに「ネグリジェタイプのパジャマ」とありますが、私は用意する前に入院になってしまい、普通のパジャマしかありませんでしたが、問題ありませんでした。

*母乳があまり出ないまま退院となったので、母乳相談外来を予約して退院しました。母乳外来については以下の投稿にまとめています。

新生児室:困った時は24時間体制の新生児室へ

新生児室は24時間空いていて、いつも助産師さんが数名います。その奥にはソファが並ぶ授乳室があります。基本的に母子同室で過ごすことになっていますが、少し休みたいときやトイレに行く時など、新生児室に赤ちゃんを預けることも可能です。

私は授乳だけでなく、おへそ掃除やおむつ替えも新生児室にいってやっていました。もちろん自分のベッドで授乳し、必要があれば助産師さんを呼んで指導に来ていただくことも可能です。

新生児室から赤ちゃんを連れて出るときは、毎回赤ちゃんのリストバンドをチェックされます。取り間違え防止ですね。

面会:デイルームは狭い&暑い

個室でない限り、面会者とはデイルームで会うことになります。ところがこのデイルームが小さめで、時間帯によっては椅子が足りないくらい、面会で訪れた人たちでいっぱいになります。また、新生児室同様、新生児対応の温度設定になっているため、暖かいです。

食事:美味しい!便秘解消

ある日の食事

入院中はまとめて眠れないこともあり、お腹が空きます。愛育病院の食事は見た目は地味なのですが、とても美味しいと私は思いました。もちろんカロリーや栄養が考慮されたメニューなので、気持ちよく(食べ過ぎを気にすることなく)完食できます。また、食物繊維がたっぷりなので、出産当日不安になった便秘問題も、すぐに解消されました。

退院までスケジュールがいっぱい

自然分娩の場合、通常5泊で退院になります。毎日3時間おきに授乳とおむつ替えがあり、その合間に体調のチェック、退院指導や沐浴指導、シャワー、また自分の来客対応と、思ったより慌ただしい日々でした。でも、とにかく施設は綺麗だし、食事は美味しいし、助産師さんのサポートを得て母乳のトレーニングに励むこともでき、清々しい気持ちで退院することができました。

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