愛育病院での麻酔分娩の体験

私が愛育病院を産院として選んだのは、麻酔分娩のオプションがあったからです。出産は痛くて辛いもの、というイメージが子供の頃からあり、いつか自分が産むときは麻酔をしようと前々から思っていました。私の愛育病院での麻酔分娩体験をまとめます。

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いざ入院

入院の日は突然やってきました。37週目のある夜に、陣痛なのかもわからない腹痛があり、病院に電話をしたところ「とりあえず来てみてください」と言うことで向かいました。深夜だったので、夜間救急の入り口から入り、エレベーターでLDRのフロアまで行くと、助産師さんが待っていてくれました。(病院までは陣痛タクシーを利用しました、それについてはこちらの記事にまとめています⇨ 都内在住の妊婦さん必見のサービス、陣痛タクシー!実際に利用した感想

LDR(陣痛・分娩・リカバリー)室に案内され、状況をチェックしてもらいました。子宮口はまだ開いていなかったのですが、そのまましばらく様子見ということで、ゆっくりさせてもらいました。

その間、入院の書類にサインしたり事務的な説明を受けたりしました。予定日よりずっと早い入院だったため、バースプランの紙も書いておらず、その場で書いてと言われました。この時に立ち会い分娩の同意書、麻酔分娩と聴覚スクリーニング検査の申込書にもサインをして渡しました。麻酔分娩の申込書は麻酔分娩学級で配布されます⇨愛育病院の麻酔分娩学級を受講しました

入院から出産後まで居られる、LDR(陣痛・分娩・リカバリー)室が快適

愛育病院のLDR室という個室は快適でした。愛育病院では入院してから分娩後2時間まで同じ個室で過ごすことができ、その部屋がLDR(Labor陣痛、Delivery分娩、Recoveryリカバリー)室と呼ばれています。

LDR室に案内されると、私のお腹には分娩監視装置というベルトが巻かれ、そのままベッドでゆっくりさせてもらいつつ、陣痛の状態をモニターしてもらいました。深夜の入院だったので、夫はソファベッドで仮眠を取っていました。

病室というと、白い蛍光灯の明かりが眩しいイメージがありますが、LDR室は優しいオレンジの明かりで、明るさも調節できるので、夜中でもリラックスすることができました。

また入院から数時間後、助産師さんに勧められて入浴しました。トイレとお風呂は部屋の中にはないのですが、廊下に出てすぐのところにありました。入浴はリラックスするためにも、陣痛を促進するためにも良いと言うことで、1時間入っていました。1時間後、見事に子宮口が麻酔を打つのに十分なまでに開いていました。

一般的に、分娩室にはいざ出産となるまで移動しない病院が多いと聞きます。その点、愛育病院では、陣痛から出産まで同じ部屋に居られるので精神的にも楽でした。LDRは個室なので、好きな音楽をかけたりすることも可能です。

子宮口が十分に開いたところで麻酔科医が登場

さて、入院から5時間くらい経った頃でしょうか、入浴から戻ったところで子宮口が5センチ以上開いていたので、麻酔をすることが可能になりました。麻酔をお願いしてから少しすると、麻酔科医の先生がきました。

麻酔は一発で終わるのかと思いきや、上手く針が入っていないとかで3回やり直しました!これには少し不安になりました。何度かやり直すのは「珍しいことではない」という先生の言葉を信じて、背中を丸めて(注射を打つさいのポジション)、身を任せました。注射の痛みはそれほどでもなかったです。

少し経つと麻酔が効き始め、とても楽になりました。それまでは陣痛が辛くて「早く終わらせたい」とばかり思いながら顔をしかめていましたが、麻酔を打ってからはのんびり家族とLINEしたり、目を閉じて体力を温存していました。

また尿カテーテルをつけるので、自分でトイレに行く必要はなくなります。

麻酔の効き具合は、先生がマメにチェックし調整してくれました

麻酔科医の先生が時々回ってきてくれて、麻酔の効き具合をチェックしてくれました。ベッドの横に設置されたボタンを操作することで、自分で麻酔を追加注入することも可能です。

「右側だけ痛みが強い」、「肛門のあたりが痛い」、「腰痛が激しくなってきた」などその都度先生に相談して、追加で打つ麻酔の量やタイミングを調整してもらいました。

麻酔を打ってからは食事ができず、スポーツドリンクのようなものだけが提供されます。陣痛が長引くとお腹が空くので、「陣痛が来たら、入院する前に何か食べておく方が良い」というのは本当だと思いました。

いよいよ出産の体制に

破水し、そろそろ産まれそう、となると、助産師さんはベッド周りを出産に向けて色々とセッティングしていきました。私もいよいよか、と思ってドキドキしたのを覚えています。

バタバタと他の看護師さんも入ってきて、産科医の先生もここで登場します。それまで寝ていたベッドでそのまま出産の体制になれるので移動する必要がなく、楽でした。

出産直前は腰の痛みが強くなったため、麻酔を追加してもらいました。麻酔をしていても、陣痛は多少痛いので、いきむタイミングがわからないといった問題はありませんでした。またいきむ時は、腹筋で勝負という感じで、特に強い痛みはありませんでした。

出産後もLDR室でリラックス、仮眠

LDR室には、出産後2時間まで滞在することができます。私は深夜入院からの出産だったので、ろくに寝ておらず、出産後にやっと少し眠ることができました。同じ部屋にいることができてよかったと思いました。この間、赤ちゃんは新生児室にいました。

入院棟に移る時間になると、助産師さんが迎えにきてくれて、体を拭いてパジャマに着替えさせてくれました。そして車椅子で入院部屋まで連れて行ってくれました。

麻酔は2時間くらいで切れると言われましたが、切れてから感じる痛みは縫った傷口だけでした。それも処方されたロキソニンを飲むことでだいぶ軽減されました。ちなみに、胎盤を出すときも、傷口を縫うときも、痛みは全く感じませんでした。

助産師さんが素晴らしかった

私は午前2時くらいに入院して、同日午後に出産したので、夜勤と日勤で二人の助産師さんに対応していただきました。どちらの方もとてもテキパキと仕事をする、明るく励ましてくれる方達で、気持ちよく出産することができました。特に、麻酔を打つときや、出産でいきむとき、応援してくださるので心強く感じました。この病院にしてよかった、と一番感じたのは、LDR室での助産師さんたちとの触れ合いの中でかもしれません。

麻酔分娩にしてよかった

私の愛育病院での麻酔分娩の体験をまとめました。出産翌日病院に会いにきてくれた友達にも、退院の日に会った親戚にも、「元気そう」と口を揃えて言われました。それも麻酔分娩のおかげかもしれません。

出産はリスクを伴うもので、それは自然分娩でも麻酔分娩でも変わりません。だからこそ、出産する本人が、安心して、納得して、前向きにお産に向き合えることが大切だと考えます。私は麻酔分娩にして良かったです。もう一度出産することになっても、愛育病院での麻酔分娩を選ぶと思います。

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