妊娠中に読んでよかった本、トップ5

ネットには妊娠や出産に関する情報が溢れています。検索し始めるとあれもこれも気になって、あらゆる記事を読み続けてしまうことがあります。そんな時、オフラインになって読書をするとリフレッシュできます。私が妊娠中に読んだ本の中で、妊娠中だったからこそ面白かった・役に立った本トップ5をリストアップしました。

1位:「そういうふうにできている」 さくらももこ

さくらももこが自身の妊娠から出産までの体験を綴ったエッセイ。重いつわりやマタニティブルーといった妊娠中の心身の状態や、帝王切開となった出産についてなど、ユーモアを交えて語られています。

たくさん共感する部分がある本でした。特に便秘のエピソードでは、便秘がどのような感覚で起こり、どんな風に苦しいのか、的確に表現されていて素晴らしいです!私自身、妊娠中に何度か頑固な便秘を経験したので、「まさにそれ!」という感じでした。また、産まれてきた息子さんを自分の分身や一部としてではなく、一人の個の存在として見るさくらさんの視点にも共感しました。

妊娠がどんなものなのかがわかる気軽な読み物なので、妊婦さんのみならずパートナーの方にもおすすめです。

2位:「嫁ハンをいたわってやりたい ダンナのための妊娠出産読本」荻田 和秀

筆者は、「コウノドリ」の漫画・ドラマの主人公のモデルになった産科医の先生です。産科医そして男性の視点から、妊婦の心身はどんな状況に置かれているのか、そんな妊婦を夫やパートナーはどのようにサポートできるのか、読み易く書かれた本です。

妊娠と出産についてあまりにも無知な夫に読んでもらおうと思い、買いました。結局夫より私が先に読みましたが、すごくよくまとまっていて、勉強になる本でした。曖昧な表現は無く、ストレートに説明してあります。ネットの情報は曖昧で不安をあおるものも多くあるので、そのようなものを多読するより、筆者が産科医である本書を読んだ方が、有益な情報を効率よく得ることができると思います。

3位:「お医者さんは教えてくれない 妊娠・出産の常識ウソ・ホント」エミリー・オスター

筆者はデータ分析を専門にする女性で、自身が妊娠したことをきっかけに妊娠と出産にまつわる様々な通説について、「エビデンス」を元に調べたことをまとめた本です。

妊娠や出産に関する疑問を一番スッキリ解決してくれた本です。妊娠すると、周りの人が自分の経験談や妊娠における注意事項を色々と言ってきます。また、自分でも妊娠や出産関連のサイトをなんとなく読み続けてしまい、あらゆる通説をインプットしてしまいます。そうすると、必要以上に不安になることがあります。

本書はデータを元に通説を分析しているので、解説に説得力があります。また、そのデータの結果をどう読み取るかは個人次第、という筆者の立場に納得しました。とにかく、ネットの曖昧な記事に飽き飽きしている方にオススメの本です。

4位:「八日目の蟬」角田光代

母になるということ、また子にとって親は何なのか、そんなことを考えさせられた小説です。登場人物のほとんどが女性で、時々登場する男性は悪ばかり。女性が女性に助けられて生きていく様子も興味深かったです。

自分が妊娠していなかったら、また違う視点で読んだのかなと思う本です。

5位:「予定日はジミー・ペイジ」角田光代

ドライな妊婦が主人公の日記形式の小説。主人公が妊娠に対して抱く、喜びだけではない複雑な感情に共感しました。また、出産予定日が近づくにつれて徐々に心を整理していく様子に、自分を重ねて読みました。

ちなみに、角田光代さんの作品では、他に「八日目の蝉」と「対岸の彼女」を読んで、男性が善として描かれることはないと思っていましたが、本作品の主人公の夫は割と良い人です!

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最後に

私は妊娠中、特に妊娠初期、妊婦用のアプリや情報サイトの記事を半信半疑で読みあさっていました。その読み易さから、だらだらと読み続けてしまい、信ぴょう性のない情報にふりまわされたりしました。そんな中、読んで良かったと思った本がここに挙げた5冊です。

妊娠について、気軽に楽しく読むものを探しているのなら、さくらももこさん。妊娠や出産に関する曖昧な情報に疲れたら、荻田さんとオスターさん。小説の世界で母になることや母性について考えるのなら角田光代さん。本トップ5はそんな感じのセレクションです。

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