来日・一時帰国する友人にオススメしたい、日本のプリペイドSIMカード3選

日本を訪れる外国人旅行者の増加に伴い、たくさんのプリペイドデータSIMカードパッケージが販売されるようになりました。空港では、自動販売機も設置されています。短期のプリペイドSIMカードは、外国人旅行者のみならず、海外在住者の一時帰国の際にも便利です。日本のプリペイドSIMが使えるスマホの条件、そして短期滞在者向けの、おすすめのプリペイドデータSIMカードを3つピックアップします。

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短期プリペイドSIMは、データのみが主流

空港やヨドバシで見かける色々なパッケージのプリペイドSIMカード。全部データのみのSIMです。電話番号が無いSIMです。従って、電話番号を使った音声通話やショートメッセージは利用できません。日本では、音声SIMの販売にとても厳しい規制があるらしく、プリペイドの音声SIMは、空港以外では入手しにくい状況です。

音声SIMが必要な方は、空港のTelecom Squareや一部XCOM GLOBALのカウンターで入手できます。取り扱いは、最長15日間くらいの短いもののみで、料金も高めです。

データSIMでも、FaceTime、LINE、Skypeなどで通話も可能ですし、レストランや美容院の予約も、最近はネットからできます。公衆電話も、減りましたが、まだ存在します。ということで、データSIMのほうが音声SIMより入手しやすいし、安いので、おすすめです。

 

キャリアロックがかかっていない、周波数Band 1に対応している端末のみ利用可能

プリペイドSIMを使う上で、一番重要な点です。そもそも、日本のプリペイドSIMは、キャリアロックのかかっていないSIMフリー端末、尚且つ、日本の周波数に対応している端末でなければ利用できません。プリペイドSIMは返品・返金不可なので、ご注意を。

キャリアロックというのは、特定の通信会社のネットワークしか使えないようにロックされている状態を指します。キャリアロックがかかっているかどうかわからない方は、今利用している通信会社に問い合わせてみて下さい。分割払いなどで、通信会社で端末と回線を一緒に契約した場合は、高い確率でキャリアロックがかかっています。有料でロック解除が可能な場合もあります。

端末にロックはかかっていないことが確認できたら、次に、Band 1 (2100MHz)という周波数に対応しているか確認して下さい。ドコモ回線、ソフトバンク回線共に、Band 1 (2100MHz)が利用できる端末でなければ通信できません。加えて、ドコモの場合は、Band 19 (800MHz)、ソフトバンクの場合は、Band 8(900 MHz)が使えると、郊外でも通信が安定します。

端末の対応周波数は、モデル番号又はIMEI番号をグーグル検索すれば出てきます。iPhoneの場合、簡単なのはモデル番号での検索です。端末の背の字が色々と書いてあるところにModel Axxxxと、4桁の数字が書いてあり、それがモデル番号です。アンドロイドの場合は、IMEIという製造番号を使って調べるのが手っ取り早いです。IMEI番号は、*#06#、とダイヤルすると表示される15桁の番号です。

 

SIMカードを購入するときの注意点

1.データ容量

どれくらいの容量が必要なのかは、スマホで何をするかによって大きく変わります。家又はホテルにはwi-fiがあり、外出時にメール、Google Map、インスタ、FB、LINEを利用する程度でしたら、1ヶ月3GBあれば足りるかなというイメージです。

YoutubeやNetflixが見たい、ゲームがしたいという方は、短期滞在者向けのSIMは容量が少なすぎるのでWi-fiレンタルを検討するなどした方が良いでしょう。

iPhoneもアンドロイドも、利用容量をチェックできる機能がありますので、設定メニューから探ってみ下さい。

2.有効期間

プリペイドSIMの有効期間はは、大体どこのブランドも、最低7日間、最長90日間です。

ただし、1GB/1ヶ月、というようなプラン設定の場合、有効期間はあくまでもデータ容量がある場合の話で、データを使いきってしまえば、その時点で使えなくなります。

データを使い切ってしまう不安がある方には、次の項目でおすすめするU-mobileのSIMを検討されると良いと思います。U-mobileのSIMは、データ制限が日割りでセットされているので、有効期間内は確実に毎日使えます。

3.SIMのサイズ

SIMカードには3つサイズがあります。ご自分の端末モデルをグーグル検索すれば、すぐにわかりますので確かではない方は、チェックして下さい。

4.利用開始時にwi-fi環境が必要なことも

日本のプリペイドSIMのほとんどは、「SIMを挿入すれば自動的に開通する」というタイプではありません。そのSIM専用の、APN(アクセスポイント名)というのを、自分で設定して初めて開通します。

iPhoneを利用する場合、プロファイルというものをダウンロードしてインストールしなければなりませんので、wi-fi環境が必要になります。アンドロイド端末の場合は、手入力でAPNを設定できるのでwi-fi環境は不要です。

また、プリペイドSIMのブランドによって、専用ウェブサイトのログインしてアクティベートしたり、パスポート番号を登録したり、と少し手間がかかる場合があります。

 

おすすめのプリペイドSIM

さて、本題のおすすめのプリペイドSIMのご紹介です。日本の典型的な海外旅行者向けのSIMとしてIIJ Japan Travel SIM、海外の格安ローミングSIMの代表としてタイのAIS SIM2Fly、そして最後に、日本の海外旅行者向けのSIMの中でも珍しい日割りでデータ容量が設定されているU-mobile SIM 及びヤマダニューモバイルSIMを取り上げます。

1.外国人旅行者をターゲットにした典型的なSIM:IIJ Japan Travel SIM

国内格安SIM業界でも安定の地位を保つ、IIJ。典型的なプリペイドSIMとしてご紹介します。価格、データ容量ともに、他社と比べても特に個性があるわけではありません。私自身、IIJの国内用SIMを利用しているので、クオリティには安心感があります。ドコモ回線です。(IIJの長期用のSIMに関する記事はこちら:「ソフトバンクから格安音声SIMのIIJに乗り換える方法」)

空港、ヨドバシなどの量販店、アマゾンで購入可。リチャージも可能です。

こんな方におすすめ:
・特にこだわりはなく、空港などで適当なものを、すぐに買いたい方
・日本に遊びにきた海外の友達に、日本っぽいパッケージのSIMをあげたい方
・1ヶ月の間に2回来日する、または長期滞在だがデータはちょっとしか使わない方

注意点:
パッケージは1GB/30日2GB/3ヶ月の2種類。有効期間が30日または3ヶ月と長いですが、データを使いきってしまったら、その時点で使えなくなります。

Amazonで見る:

◆1GB/30日

インターネットイニシアティブ IIJ Japan Travel SIM Small 低容量タイプ ( nano SIMサイズ / データ量:1GB / 利用可能期間:30days ) IM-B186

2GB/3ヶ月
アマゾンで見る: インターネットイニシアティブ IIJ Japan Travel SIM ( nano SIMサイズ / データ量:2GB / 利用可能期間:3months ) IM-B183

2.日本でも利用可能なタイのローミングSIM: AIS SIM2Fly

SIM2Flyは、AISというタイの会社が発行している、複数の国で使えるローミングSIMです。日本のAmazonでも入手できるこちらのSIM、オレンジ、青のパッケージ、どちらでも日本で利用可能です。ソフトバンク回線に繋がります。

パッケージは4GB/8日(青)3GB/15日(オレンジ)の2種類。青はカバー国がアジアメイン、オレンジのほうはヨーロッパやアフリカ等世界中の国を含みます。その為か、8日間パッケージに比べて15日間は割高感があります。8日以上必要な場合は、8日間パッケージを2つ買うのも有りかと思います。

先日、オーストラリア旅行の際、このSIMを日本のアマゾンで購入して使いました。安い上に、特にトラブルも無かったので、オススメです。(レビューの記事: 「日本含め複数の国で使えるプリペイドSIM、AIS SIM2Flyを使ってみました」)

日本では、Amazonで購入可能です。

こんな方におすすめ:
・タイ在住の方
・在住している国が購入するSIM2Flyでカバーしている国である方
・SIMをオンラインで購入したい方
・価格重視の方

注意点:
利用時はAPN設定不要ですが、ローミング設定をONにしないと通信しません。

Amazonで見る:

◆4GB/8日

SIM2FlyプリペイドSIMカード 4GB 8日間、アジア 14ヶ国利用可能 4G/3G

◆3GB/15日

SIM2FlyプリペイドSIMカード 3GB 15日間、ヨーロッパ主要国を中心にアジア、アメリカ(グァム・サイパン除く)、オーストラリア、南アフリカなどで利用可能 4G/3G

3.低価格で実質データ無制限のSIMU-mobile、1日220MBのヤマダニューモバイルSIM

U-mobileによる、U-mobileプリペイドデータSIMとヤマダニューモバイルSIMは、どちらもデータ容量が日割り設定になっていて、リペイドでは珍しいタイプ。ドコモ回線です。

U-mobile SIMのすばらしい点は、1日200MBを超えても、200kbpsで利用し続けられるということです。つまり、データ無制限と言えるSIMなのです。200kbpsのスピードが出れば、動画は厳しいですが、LINEなどのメッセージアプリは問題なく使えますし、ネットサーフィンするにも「画像の読み込みが遅いかも」程度の感覚でネット利用ができます。

ヤマダニューモバイルSIMは、1日220MB使えます。それ以降のスピードに関しては、特に記載がないので、おそらくほとんど繋がらなくなるのだと思います。

日割りでないSIMの場合、例えば8日間1GBのような設定のSIMの場合、下手すると一気に1GBを垂れ流してしまい、予定より短い期間で使い切ってしまう、というリスクがありますが、U-mobile SIMやヤマダニューモバイルSIMはその心配がいりません。

U-mobileプリペイドデータSIMは、空港に設置されている自動販売機、コンビニ、U-NEXTストアなどで購入できます。ヤマダニューモバイルSIMはヤマダ電機及びヤマダ電機のオンラインショップで購入可能です。Amazonでは買えないようです。

こんな方におすすめ:
・有効期間中は、データ容量の使いきりを心配したくない方
・価格重視の方

注意点:
U-mobileプリペイドデータSIM:一日に200MB以上のデータを安定した速度で使いたい、と言う方には、このSIMは不向きです。200MBを使い切ったあとは、翌日0時まで低速になってしまいます。

ヤマダニューモバイルSIM:220MBを使い切ったあとは、翌日0時までほぼ使えなくなります。

 

数年前まで、日本にはこんなにプリペイドSIMカードはありませんでした。家電量販店で店員さんに聞いても、何それ、と言う感じで対応してもらえなかったこともあります。今は旅行者の方も、一時帰国の方も、すぐに購入・利用することができますので、安心してください。

 

 

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