2017年5月時点での情報です。オーストラリアを訪れた際、タイの通信会社AISが販売している、SIM2Flyという、国際ローミングSIMカードを初めて利用しました。安い!!日本アマゾンで買える!そして複数の国で使える!これは海外旅行、特に一カ国以上訪れる際、一番手ごろで便利なプリペイドSIMではないかと思います。使ってみた感想、注意点などをまとめました。
SIM2Flyを販売しているのはタイのAISというキャリア
AIS(ADVANCED INFO SERVICE PLC.)はタイ最大のキャリアだそうです。日本でいうDocomoのような立ち居地でしょうか。AISは、タイ国内用SIMのみならず、複数国にてローミング接続できるタイ国外用データSIMを販売しています。これが優れものなのです。
日本のAmazonで購入できるSIM2Flyは2タイプ
青とオレンジのパッケージがあり、それぞれ使える国、データ容量、期間が異なります。ちなみに、アメリカ・ヨーロッパ用と公式サイトで表記しているものは、アジア圏でも使え、より多くの国をカバーしたバージョンとなっています。
*Amazon JPのサイトでは、オレンジのパッケージの画像でありながら「アジア版」という名前で売っていたりするので、商品詳細を必ず読んで、自分が使いたい国で使える商品なのかどうかご確認ください。(もしかすると、オレンジ版であれば青い方のエリアもカバーしているので、全部オレンジでもよいということかもしれませんが・・・購入前に商品を確認してください。)
*タイのSIMが必要な方は、AISのタイ国内用のデータのみ版・音声付版ともにアマゾンで購入できます→【AIS】タイ プリペイド SIM7日間 データ通信無制限 100分無料通話つき タイのSIMに関する投稿もあります→【タイ】タイの短期プリペイドSIMは、日本のアマゾンで買った方が良いという結論
1.アジア・オーストラリア用、4GB、8日間
使える国:日本(Softbank)、韓国、シンガポール、マレーシア、香港、ラオス、インド(一部の地域除く)、台湾、マカオ、フィリピン、カンボジア、ミャンマー、オーストラリア、ネパール
期間: 8日間
データ: 4GB(下記のとおり、パッケージが3GBとなっていても、アクティベートする際に自動的に4GBにアップグレードされます。)
For customers who have bought SIM2Fly Asia & Australia that cover of SIM’s still written 3GB and SIM has not been activated, you will get the SIM upgraded to 4GB automatically and immediately after activation.
公式サイトより
2.ヨーロッパ・アメリカ用、4GB、15日間
使える国: チェコ、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、オランダ、スペイン、イギリス(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)、フランス、オーストリア、アメリカ、香港、インド(一部の地域除く)、日本(Softbank)、ラオス、マレーシア、シンガポール、韓国、台湾、マカオ、アラブ首長国連邦、フィリピン、カンボジア、カタール、ミャンマー、オーストラリア、ネパール、カナダ、スイス、オマーン、オーランド諸島、ベルギー、フィンランド、アイルランド、ノルウェー、ポルトガル、南アフリカ、スヴァールバル諸島およびヤンマイエン島、スウェーデン、トルコ、ニュージーランド、ロシア
期間: 15日間
データ: 4GB
対応周波数(ネットワーク)
アジア・オーストラリアでは、日本と同じ周波数を使っているので、日本で購入したSIMフリースマホなら使えます。ただし、ヨーロッパやアメリカでは、機種の対応周波数次第では接続できないこともあります。グローバル版であれば、問題ありません。
- アジア・オーストラリア用(青)
【4G】2,100MHz
【3G】900MHz、2,100MHz
- ヨーロッパ・アメリカ用(オレンジ)
【4G】Band1 (2,100Mhz)、 Band2 (1,900Mhz)、 Band3 (1,800Mhz)、Band12 (700Mhz)、Band20 (800Mhz)
【3G】2,100Mhz、1900Mhz、900Mhz、850Mhz
APN設定方法、ローミングをONにするのを忘れずに
[Android]
APN設定は基本的に不要です。私のアンドロイド、Nexus 5xでは、APNが自動設定されました。SIMをスマホに挿入し、ローミングをオンにすると、自動的にローミング先のネットワークに接続されました。うまくいかない場合は、説明書に沿って、利用するスマホのAPN管理画面から設定します。
[iPhone]
自動的にAPNが設定されるはずです。されない場合は、手動で説明書にある内容を、設定>モバイルデータ通信>モバイル通信ネットワーク、に入力します。
また、自分の元のSIM用(SIM2Flyに入れ替える前のSIM)のAPNプロファイルを削除しないと使えない場合があります。繋がらない場合は、一度、設定>プロファイル、に進み、プロファイルが残っていたらそれを一旦削除すると繋がります。
同じように、SIM2Flyを使い終わって、自分のSIMに戻してネットワークに繋がらない場合は、SIM2Flyのプロファイルを削除し、再度自分の通信会社のプロファイルをダウンロードする必要があります。
*そして重要なことは、スマホのローミングオプションをONをにしないと使えないということ!(私はオフにしたままで使おうとしていて、半日無駄にしてしまいました。)
短期間で複数の国を周遊する方におすすめ
アジアやヨーロッパを訪れる際は、数カ国を跨いで移動したり滞在する方も多いと思います。そのような方には、SIM2Flyは便利です。SIM2Flyは、色々な国で使えるようになっているため、国を移動するたびにSIMを購入・入れ替えをする必要がありません。しかも、データが残った場合は、日本でも使えます。(ソフトバンクの回線)
一カ国に短期滞在する場合(例えば台湾)、現地で購入したほうが安いケースもあります。例えば、私は台湾で3日間無制限プランのデータSIMを約1000円で購入して使いました。詳しくは以下の投稿をご覧下さい。
アメリカ(ハワイ含む)用のSIMとしては、ZIP SIMやT-Mobile SIMに劣る点も
アメリカに行く方には、日本のAmazonで購入できるZIP SIMやT-MobileのSIMも比較検討することをおすすめします。
SIM2Flyよりも、データ容量がもっと少なくてよい方、また、通話つきパッケージを希望の方には、ZIP SIMやT-Mobile SIMが良いでしょう。詳しくは、以下の投稿をご覧下さい。
注意点
- リストしてある国で使えるかどうかは、機種次第
カバーしている国が多いのが魅力のSIM2Flyですが、実際に全ての国で使えるかどうかは、利用する機種によります。アップルストアで販売されているSIMフリーiPhoneや、グローバル版のアンドロイド端末であれば、対応周波数が多いので、どこの国でも電波をつかむことができます。しかし、国内向けの格安SIMフリースマホなどは、対応周波数が限られているものも多く、国によっては使えないことも有ります。
- SIMを挿入するのは旅行開始日に
SIMを挿入し、ネットワークに接続した時点で、日数のカウントが始まります。日本でもソフトバンクに繋がってしまいますので、使用したい国にたどり着いてから設定することをおすすめします。SIMピンを持っていくのも忘れずに。(無いときはピアスで代用!)
- SMS(テキストメッセージ)が色々来るけど気にしない
SIMの通信が始まると、期間中何度か英語のメッセージが来ます。「ご利用ありがとうございます」、「利用期限はいつまでです」、「トップアップするには、ここにダイヤルして下さい」、「国際電話ができます」などといった内容なので、ご安心を。
SIMカードと一緒に持っておくと便利なもの
カードホルダーはメタリックな頑丈そうなものから、薄い柔らかいプラスチック製のものまで意外と色々な種類が売られています。ピン、ホルダー、アダプターの3セットを一度購入しておけば、便利だと思います。
1.SIMピン
SIMを交換するときは、SIMトレーを引き出さなければならず、その際に必要なのがSIMピン。(無いときは、クリップやピアスのとがったところで代用できます。でもペンは無理。)
これをひとつもっているとすごく便利です!!使っていないSIMを保管しておくために使います。SIMを傷つけたり、無くしたりする心配がなくなるのでおすすめです。
SIMには今のところ3つサイズがありますが、チップのサイズはすべて同じで、プラスチック部分の大きさが違うだけです。なので、なんらかの事情でSIMカードのサイズが違う端末に使いたいときは、アダプターを使ってサイズ調整することができます。
使ってみた感想
オーストラリアで、Google NEXUS 5X LG-H791 SIMフリーで使用しました。
初日はローミングをオンにしなければならないことを知らず、オフのままで「どうして繋がらないのだろう」とあたふたしてしまいました。説明書をちゃんと見たら、「ローミングをオンに」と書いてあり、それ以降快適なネット環境を維持できました。
また、iPhoneにテザリングも可能でした。8日間で4GBは使いきらないと思っていたので、気軽にデータをシェアすることができてよかったです。
ちなみに、現地でOptusという会社のプリペイドSIMも買ってみましたが、オンラインでの登録が必要で、その後もデータを別途購入しなくてはならなかったりで、忙しく過ごすうちに使わずに終わってしまいました。ローカルの電話番号が欲しかったので購入しましたが、結局データのみのSIM2Flyで十分でした。価格的にもローカルSIMと変わらないので、総合的に大満足でした。
訪れる国によっては、現地でSIMカードを購入したほうが安い場合もありますが、利便性と価格を考慮すると、なかなか良い商品ではないかと思います。
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不安な方はモバイルwi-fiのレンタルも有り
SIMフリーのスマホを持っていない方や、SIMの購入・設定方法に不安のある方は、海外で使えるモバイルwi-fiを日本で借りていく、というオプションもあります。
空港には、グローバルWiFi、イモトのWiFi、Wi-Ho!、など数社のレンタル業者のカウンターが有り、その場でレンタルすることができます。早割りなどをやっている会社も多いので、事前のリサーチをおすすめします。
複数の国を訪れる方は、周遊できるプランがありますので、そちらがおすすめです。例えば、イモトのWiFi海外レンタルには、200カ国以上に対応している「世界周遊プラン」や、「ヨーロッパプラン」、「香港・マカオプラン」がありますし、グローバルWiFiには、「ヨーロッパ周遊」、「アジア周遊プラン」などがあります。